箱の中のカブトムシからみるすれ違いの原因
こんにちわ。従業員体験( EX ) の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
今季のドラマで「ミステリと言う勿れ」をみています。配役に賛否両論あるらしいですが、「思考」に関して深く考えるきっかけを与えてくれる場面が多く、毎週楽しんでいます。ドラマの中で「箱の中のカブトムシ」という思考実験の話題があり、興味深かったのでまとめることにしました。
箱の中のカブトムシとは?
箱の中のカブトムシはヴィトゲンシュタインによる思考実験です。
例えば4人の人がいたとします。それぞれにカブトムシが入っているとされる箱が配られます。
箱の中身は自分のものしかみることができません。
このとき、例えば各自の箱は
- 成虫、オスのカブトムシ
- 幼虫、メスのカブトムシ
- 成虫、オスのダイコクコガネ
- 空の箱
だとします。しかし、自分以外の箱に関しては中身を判別できません。
これを人の痛みに置き換えてみます。痛みの感覚は自分自身にしかわかりません。一言に痛みといっても自分が感じた痛みを寸分たがわずに他人に伝えることはできません。
クオリアとは?
箱の中のカブトムシの話題に関連した概念としてクオリアがあります。 クオリアは、人が主観的に「・・・な感じ」と感じることを指します。例えば「紅葉の紅さ」「好きなことをする喜び」「攻撃される苦しみ」などです。各自が語るその「感じ」は主観的で、同じものとは限りません。
ちなみにクリオネの画像を使いましたが、クオリアと全く関係ありません。ただ Yahoo!知恵袋で「クオリアって何ですか?」という質問があり、それに対して「クリオネは水生生物です」というアンサーがあり、しかもベストアンサーになっていただけの話です。
仕事における箱の中のカブトムシは?
仕事において箱の中のカブトムシやクオリアに関わるものは何でしょう?
例えば
- 感情
- 価値観
などがあります。
ここで手強いのは価値観です。人は価値観を元に物事を解釈します。
例えば、上司から「がんばれよ」と言われたときに、例えば以下のような反応がありえます。
- A. やる気がでた
- B. つらい
それぞれの反応は以下のような解釈がありえるでしょう。
- A. 鼓舞してもらえた。期待に応えよう
- B. がんばれということは、今がんばりが足りないと思われているのか。もっとうまくやらないと。うまくできない自分や、うまくやれと思われているプレッシャーがつらい
この場合、これらの解釈に至るそれぞれの価値観が存在します。解釈の根っこにある各自の価値観は本人しかみることができません。
こういった部分が上司と同僚や、同僚同士におけるすれ違い、隠れた衝突に発展する要因になりえます。
まとめ
箱の中のカブトムシの話から、仕事における価値観を元にしたすれ違いに思いを馳せてみました。
問題があるのはわかった。なら、どうすればいいか?
ちょうどよいエントリがあるのです。すもけさんの記事です。